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新聞・雑誌等での亀井静香の発言

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2003.4.11◎週刊朝日
総選挙 全選挙区当落予想 西日本編
「もう小泉は見限った」

 小泉さんは2年前、構造改革を旗印にして総理になった。景気回復のアクセルを踏まなくてはいけない時期だったのに、ブレーキを踏む政策を提示し、それが国民の拍手喝采を受けたから、自信を持って遂行した。
 だから彼は、いまだに「しまった」と思っていない。中小零細企業が次々につぶれていくのは、改革が進んでいる証拠だと思っている。失業者が増えても、「最初から痛みはあると言ったじゃないですか」でおしまいなんだ。
 私が尊敬する政治家はゲバラと大塩平八郎です。2人の共通点は、弱い人のために身を捨てる、人の痛みのわかる人間だったことです。この2年間を見る限り、小泉さんは人の痛みのわからない人だった。「政治は弱者を強くするためにある」という私の信念とは相容れません。
 自民党内には内閣改造や補正予算を求める声もありますが、私は要求しません。だって、小泉さんがやるわけないもの。私がなにか言ったら、むしろ逆のことばかりするんだから、もう見限ったよ。
 ただし、国会終盤に野党が不信任案を出しても、その尻馬には乗りません。党内のことは党内で決めます。
 といっても、9月の総裁選まで無風かどうかはわかりませんよ。小泉さんが政権を投げ出して総辞職する可能性もあるわけですから。
 だって、あの人が「抵抗勢力」とみずから名づけたわれわれに全面降伏しますか? たとえば、古賀誠と妥協したら、世間的には抵抗勢力に屈服したことになるでしょう。やれるものなら、おやりになればいいですけどね。
 小泉さんはもはや「落ちた偶像」だから、総裁選で再び担ぐ意味はない。そんなことをしたら、「自民党には人がいないのか」と笑われてしまうでしょう。
 地方を回ると、「9月なんて悠長なことを言ってたら、その前にうちの会社がなくなっちゃう」という中小企業経営者の嘆きをよく聞きます。今度の総裁選では、小泉さんには地方からは一票も入らないでしょう。私が出たら圧勝しますよ。
 私は総裁選に手を挙げる覚悟はあります。しかし、「なにがなんでも自分が」というわけではありません。人物的にも政策的にもちゃんとした人がいれば担いだっていい。候補者の中には堀内光雄総務会長も、石原慎太郎都知事もいます。
 石原さんは国会議員のバッジはつけてないが、決断力のある人だから、どうなるかは本人の選択と今後の客観状況次第だな。「週刊朝日」の有権者調査は私も見た。国民が自民党に愛想を尽かし始めているなんて書いてあったが、そんなことはありませんよ。
 10年前から「自民党は倒れる、壊れる」と言われてきたけど、そうはなってないでしょ。民主党がちゃんとしているというんですか。
 無党派層が増えたといったって、無党派層という政党はないんだから、それが政権を取ることはありえない。現実的には自民党しかないんだ。政界再編よりも自民党がしっかりするほうが先だ。
 小泉さんはある意味、自民党をぶっ壊した。壊滅的な打撃を被ったのは自民党の支持母体だ。いまもし解散・総選挙をやったら、自民党は負けます。与党3党でなんとか過半数は確保できるだろうが、自民単独なら220議席ぐらいが関の山じゃないか。
 新政権でバシッと景気対策をやって、国民が希望を抱けるグランドデザインを示せば選挙には勝てる。私が責任をもって国民の信頼を回復し、支持母体を再構築します。まかせてくださいよ。

※無断転載を禁ず


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