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新聞・雑誌等での亀井静香の発言

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2004.2.20◎週刊金曜日2004年2月20日号
派兵反対メッセージ【2】

亀井静香 自民党元政調会長、イラク派遣の承認採決で衆院本会議を欠席
米国には大いに注文をつけるべき


---陸上自衛隊イラク派遣部隊の本隊先発隊が八日、サマワに入りました。


 イラクは戦火が治まっておらず、「非戦闘地域」が存在することを前提としたイラク特措法に基づいて自衛隊を派遣できる状況にありません。イラクの復興支援自体は必要だが、・イラク国民との将来にわたる友好、・米国への支援を実効的にできるのか、・自衛隊員が安全に任務を遂行できるかーーの3点を踏まえて判断すべきです。
 日の丸をつけた装甲車が外国の軍隊に守られている国辱的な光景が報道されています。なんで、そこまでして日本の恥を世界にさらさないといけないのかと思います。だから私は、1月31日未明の衆院本会議を欠席しました。


---欠席に対する反応はどうですか。


 私のホームページを通じて100通を超えるメールが寄せられていますが、2、3通をのぞいて圧倒的に賛成の意見が多いですね。
 私は、政治家として、人間として、戦争を防ぎ、平和を維持し、人命を守ることが何よりも大切な責務だと考えています。もちろん、生活を豊かにするのも大切ですが、科学技術の発達で戦争の惨禍ははるかに酷(ひど)くなっています。国際法違反の大量殺戮(さつりく)兵器である原爆の被害を、身をもって体験した広島、日本こそが平和を発信するのはきわめて大切です。


---「派遣を躊躇(ちゅうちょ)したらテロリストの思うツボだ」という反論もありますが……


 私は、第二次世界大戦が終わったとき小学校3年生でした。「弱音を吐くヤツは非国民だ」などと「一億玉砕」を唱えた、大東亜戦争時の狂信的なムードを感じてしまいます。行け行けどんどん、非常に恐いですね。
 現実に言論機関がそうなっていて、たとえばイラクでの米兵の犠牲者を、一段見出しのベタ記事でしか扱わない。イラクに自衛隊が行っているからこそ、イラク国内の危険な状況を正確に報道しなければならないのに、自己規制が働いています。自衛隊の活動に水をかける記事はいかんだろう、という姿勢でしょう。良くないね。
 日本が、ただただ米国に協力することが世界人類の幸せに貢献することになるとは思えません。わが国は技術大国で、経済大国です。米国も無視できない存在であることをもっと自覚し、大いなる注文を米国につけて当然だ。国民や政府が、独立国家としての誇りを持ち、さまざまな事態に対応していくという基本がしっかりしていない。


---それなら政策集団の会長として、倒閣に乗り出すべきではないですか。


 いままで2回総裁選に出るなど行動しています。評論家ではないので、政治活動の中で生きざまを示さなきゃいかんと思っています。「抵抗勢力」というレッテルをマスコミに張られましたが、(現政権が)悪いことをしているから「抵抗」しているんですよ。
 ただ、国民受けを狙ったパフォーマンスはやらない。だから、テレビ出演もいまはすべて断っています。「サンデープロジェクト」(テレビ朝日系)などしつこいですけどね。私の出演のすぐ後に、コメンテーターが一言からかうようなことをしゃべって、私の発言をひっくりかえしてしまう。そのような報道姿勢を変えない限り、彼らのゼニもうけに協力する必要はない。
 そういうわけで今の政治や国内の状況には絶望しかかっていますが、しっかりとした政治活動をつづけます。

※無断転載を禁ず


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