活動実績

新聞・雑誌等での亀井静香の発言

戻る

2004.7.18◎サンデー毎日 7月18日号
「これじゃ、自民党はおしまいだ」

 参院選の結果を客観的に見て、自民の「勝ち」と言う人はおらんだろう小泉総裁の責任? それは、ご自分で判断されることだ。
 ただ、こんなことじゃ、次の総選挙はできないよ。そのためにどうすればいいのか、党執行部がきちんと処方せんを考えないとダメだ。
 今の自民党には世界と日本の将来に対する明確なビジョンが決定的に欠けているね。世界の将来像をどう描くのか、それを実現するためにどうするべきなのか。政党である以上、明確に国民に示さないと。これは民主党にも同じことが言えるんだが。
 年金問題も(3党合意問題などの)プロセスをめぐって、中傷合戦をやってる場合じゃない。日本の将来的なビジョン抜きで、制度を考えたってしようがない。米国型の競争社会にするのか、日本型の共生社会にするのか、そこをはっきりさせる必要がある。
 世界政策についても、日本は(米国という)強いものにくっついていくのがトクとするのか、同盟国として米国に「ダメなものはダメ」と忠告する立場を取るのか。そういうビジョンなくして、イラク問題も多国籍軍も語ることはできないでしょう。
 郵政民営化も中身が分からない。何をどうしたいのか。どういう社会にしたいのか。350兆円もの郵貯・簡保資金をどうするのか。財投財源になってるからけしからん、というだけの問題じゃない。反対論も根強い。日本郵政公社は黒字を出してる。単純に民営化すりゃいいというもんじゃないだろう。
 自公協力は連立を組んでるんだからいいが、だからといって、自民候補が後援会の名簿まで出すのはどうか。公明党にもメリットはないはずだ。自民支持層からは、「自民も公明もイヤだ」となって、民主に持っていかれる。
 そのいい例が参院選の岡山、大分、沖縄じゃないのか。政党のレゾンデートル(存在意義)を無視していると、抱き合い心中することになりかねない。
 私は米国型社会は目指しません。やはり共生型の社会だ。東京や大企業だけじゃなく、地方も中小零細も、みんなが良くなっていく政策を取るべき。その点を党内で意見を凝縮していかないと、自民党はおしまいですよ。(談)

※無断転載を禁ず


戻る

TOPに戻る

バックナンバー