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新聞・雑誌等での亀井静香の発言

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2004.11.7◎週間朝日百科「日本の美術館を楽しむNo.4」
心の絵日記みたいなもの

美に親しむ 連載【4】
亀井静香さん(政治家)


 僕の絵はなぐり描きです。そのときの気分で、いろんなものになっちゃう。心の絵日記みたいなものです。
 五年ほど前の「傘貼り浪人」時代、暇ができたので始めましたが、子供のころから、絵が好きだった。山びこ学校のような学校で、絵の時間だけはまじめだった。
 いま、三十分のこともあるし、二時間のこともありますが、時間ができたら絵筆を握っている。事務所兼アトリエがあって、そこに駆けつけます。絵は手を入れるとどんどん変わるから面白い。一種の麻薬みたいなものです。
 もともとまったくの初心者で、中村輝之先生に絵の具の溶き方、筆の使い方から教わりました。その先生がすばらしい方で、東洋の魂のような絵を描かれる。いまもみてもらっていますが、誉めてけなすんだな。
 最初は努力して写実的に描いていましたが、だんだん抽象的になってきた。心象風景ですね。最近は、裸婦を描くのをやめています。裸婦は苦手。きれいに描こうとするからいけない、いくら描いても感情移入ができないんだな。
 作品は六十点くらいありますが、この「赤富士」は気に入っています。昨年、富士の山小屋から帰ってきてすぐ、太陽に解ける雪の富士を描いて、その後続けて描いたものです。政局が動いているときでした。
 絵を描くようになって、人生が、倍は楽しくなった。政治家を辞めたら、毎日でも描いているんじゃないかな。(談)

取材・文=番場友子
撮影=吉川信之

※無断転載を禁ず


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