活動実績

新聞・雑誌等での亀井静香の発言

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2006.11.14◎経済界
森田実の永田町風速計
国民新党動き出す
--07地方選と参院選の台風の目になるか?!

あってはならない日本の状況


「断じて行えば鬼神も之を避く」(『史記』)
固い決意をもって行えば鬼神のような恐ろしいものでも妨げることはできない。


 去る10月14、15の両日、埼玉県江南町のホテル・ヘリテイジで「国民新党研修会」が開かれた。私は講師としてこの研修会に招かれて参加した。研修会には全国各地から約500人の精鋭が結集した。
 会場は熱気に溢れていた。全員がやる気満々、政治のプロの闘士だ。参議院議員選挙の候補者が紹介されたときは、会場は拍手と喊声に包まれた。懇談会のとき、「千万人と雖の吾れ往かん」という声が耳に入った。
 国民新党はこの日まで、比例区で自見庄三郎元郵政相、後藤博子参議院議員、青山丘前衆議院議員、宮本一三元衆議院議員、津島恭一前衆議院議員、選挙区で岩渕美智子東北福祉大学客員教授(千葉県)、福田こうじ社会福祉団体代表(群馬県)、壺井勘也環境デザイナー(大阪府)の合計8人の候補者を正式に決定した。
 亀井静香代表代行によると、5人区の東京、3人区の神奈川などで選考中。さらに第3次公認、第4次公認を行い比例区候補を追加、全体で約20人の候補者を擁立する計画。

地域に根を広げる国民新党


 綿貫民輔代表、亀井静香代表代行、亀井久興幹事長の指導体制は盤石。
 この研修会には、綿貫代表の地元の富山県、亀井静香代表代行の広島県、亀井久興幹事長の島根県のほか、北海道、青森県、秋田県、福井県、新潟県、群馬県、千葉県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県、鳥取県、福岡県、大分県、沖縄県など全国各地から参加した。
 国民新党は07年地方選と参院選の“台風の目”になる--これがこの研修会を見た私の印象である。
 亀井静香代表代行は、研修会終了後、私にこう語った。
 「今日が参院選への戦いの出発点。最終的には比例区で10人以上、選挙区と合わせて約20人の候補者を出す。党員は今は10万人だが、参院選までには30万人にする。07年参院選で参議院議員を10人にしてキャスチングボートを握る。そこから政界再編を始める」
 国民新党には、70年代半ばの新自由クラブ、90年代初めの日本新党のような“派手さ”はないが、しかし地方・地域に着実に根を張り始めている。地方での力量は新自由クラブ、日本新党に勝るとも劣らない。

地方・地域は脱「構造改革」、脱「自公政治」へ


 国民新党の基本理念は「筋を通したブレない政治」「人・地方の重視」「競争と共生の調和」である。
 国民新党は徹底した地方重視の政党である。基本政策の第1項が「都市偏重政策の是正--地方に住んでいることが不幸・不運であってはならない」である。
 基本政策の第2は、「郵政民営化の見直し--民営化で郵便局サービスを低下させてはならない」。国民新党は決して諦めない。この姿勢が元郵政公社関係者の支持を受け、多くの公社OBが国民新党に入党している。全党が、間違った「郵政民営化」を許さない決意に燃えている。
 続いて「増税なき財政再建」「正確な福祉ビジョンの策定」「闇雲な改革を断固阻止」「脱『ゆとり教育』の実施」「国民本位・長期的視野に立った自主外交--対米追随では主権国家はない」「議会政治の復権--十分な議論を重ねられてこそ民主主義」--これらが基本政策である。
 この基本政策は地方・地域に着実に支持者を広げているようだ。
 長い間自民党を支えてきた「草の根保守」が崩壊しつつある。地方経済は良くない。政府とマスコミの景気回復の大合唱とは逆方向に動いている。地方経済は依然として低迷状況にある。地域社会には弱者が頼るべき公的機関がなくなってきている。病弱な高齢者が放置されている。
 地方の人々は、地方が小泉自公連立政権から切り捨てられたことに気付いた。政府への絶望感と不満が、特に過疎地域の高齢者の間に広がっている。
 政府が進めている農業改革にも、農業者の不安は広がっている。
 地域住民にとってほとんど唯一の頼りとなった郵便局は、過疎地域では縮小されている。医療は荒廃してきている。地方住民の間に広がる不安は深刻である。
 自公連立与党の国会議員は地方に冷淡だと見られている。地方住民の不安を理解していない。
 小沢一郎民主党代表らは地方を理解しているが、都市派の国会議員の中には依然として地方に無理解な者が多い。国民新党は地方重視を強調し、地域住民の中に深く入り始めた。国民新党が07年政局の台風の目になるかもしれない。

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