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新聞・雑誌等での亀井静香の発言

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2007.2月号◎財界人
トップインタビュー
政界再編の二大キーマン
国民新党代表代行 亀井静香
民主党代表 小沢一郎

豪腕を振るい日本を立て直す!


 小沢一郎、亀井静香両氏には多くの共通点がある。共に地方出身でドブ板選挙も経験し、政治の何たるかを骨の髄まで知り尽くした生粋の政治家であると同時に、豪腕で鳴らす実力者だ。
 政治に対する勘、判断力、実行力、先見性といったものは田中角栄を彷彿とさせ、まさに今の日本を立て直すために求められている人材ではなかろうか。その両氏が政界再編に向ける決意を語った。

司会--本誌主幹 田崎喜朗


日本人の心の崩壊
なぜこのようになったのか



田崎 本日はお忙しいところ本当にありがとうございます。今日はぜひ忌憚のないお二人の意見をお聞かせいただきたいと思います。
 まず、小沢先生は日本の現状をどのようにお考えなのか、そしてなぜこのようになってしまったとお考えでしょうか。
小沢 景気が良いとか悪いとかいう問題以上に、日本人自身の精神的な問題が本質的には一番大きいと思います。親の子殺し、子の親殺しにはじまって、かつてならあり得なかったような事件が毎日のように日本社会で起きています。日本人の心の崩壊が一番の問題ではないでしょうか。
 経済的にはまだ豊かですし、国際情勢も不安定要素はいっぱいあってもまだ爆発するまでには至っていませんから、なんとか保っているとは思いますが、このままでは本当に日本社会は大変なことになってしまうと思っています。
 以前、瀬戸内寂聴さんと対談したときに、「これを直すには30年はかかる」と言ったら、寂聴さんは「30年では直らない。100年はかかる」とおっしゃっていました。
田崎 やはり戦後の教育の失敗が原因でしょうか。
小沢 戦後教育で戦前の価値観が全部否定されて、それに代わるものとして形の上では民主主義や個人主義が導入されましたが、それを十分に自らのものとし得ないままに、経済的にだけは豊かになってしまいました。そのアンバランスがそういった問題を引き起こしているのではないかと思っています。
田崎 それにしても、かつての美しい日本民族の心情からすると最近の世情は『情けない』の一言に尽きます。なぜこのようなことになってしまったのか残念です。
亀井 小沢先生がおっしゃったことに同感ですが、これは日本だけの状況と言うよりも、人類全体が今後この惑星の上で本当に共存をして繁栄を遂げていけるのかが問われていると思います。ところが現状は共存どころか共食いです。強者が弱者を食っていく過程の中で、場合によっては悲惨な形で地球そのものが破滅をしていく。全体から見れば、そのがけっぷちまで来ているのではないかと思っています。
田崎 具体的にはどのようなことでしょうか。
亀井 世界的な危機としては、今までにもいろいろなことがありました。第一次、第二次世界大戦はもちろん、その後の米ソのお互いに核を持ったにらみ合いがあり、その冷戦はソ連の崩壊で両国が激突する局面は回避されましたけれども、その後の潮流はアメリカの軍事力・経済力の一極化でした。
 そして一極化した超大国アメリカが地球全体に対して、軍事力あるいは経済力について超大国としての責任感を伴って行使してきたかというと、私は違ったと思います。アメリカのように戦後10年に1回は戦争をしている国は世界にありません。そのような国が世界の軍事力と富を独占しているのです。
 私はイラク戦争をアメリカが始める1カ月くらい前に、CSIS(戦略国際問題研究所)で講演を頼まれて渡米し、アーミテージら政府の要人にも会って話をしました。その時に「確かに市民には自分勝手でわがままな面がある。しかし警察の仕事は市民の共感の中でやっていかないと結局うまくいかない。アメリカが世界の警察官という立場で行動しようというのであれば、わからず屋と思っても常に説得し共感を得ていく努力をする中で警察力を行使していかないと、結果は大変なことになりますよ」という話をしました。残念ながらその時はすでに戦時体制に入っていましたから、言ったところで効果はありませんでしたが。
 そして今や、明らかにイラク戦争は間違いであったと国民意識も変わり、民主党が中間選挙で大勝した原因もそれらに対する反発も重なったからだと思います。今後アメリカが超大国としての反省に基づいて、日本を含めた世界の国々と手を取って協調していけるのかが問われています。また、軍需産業の利益中心に引きずられたアメリカ経済がそこから脱却して、世界経済をしっかりとリードしていける経済大国になっていけるのかということも含めて、軍事経済両面において大変な時に来ています。
 それに対して残念ながら小泉政治の5年半は、今まさにアメリカにおいて反省の対象とされています。ブッシュ大統領と個人的に親しいのは結構ですが、わが国の外交、経済政策、あらゆるものがアメリカに従う形で来てしまいました。そして従ってきた相手が本国において否定されているのに、それを継承する安倍政治はどうなっていくのか。安倍総理はここで踏み止まって冷静に状況を見て、今後は進まなければいけないと思いますよ。
 そういう意味でも、小沢代表には本当にがんばっていただきたい。やはり大政党を率いておられるわけですから、今後アメリカの反省に立った外交なり経済政策なり、戦争の危機も含んだ世界政策なりに対して日本が正しい形で協力すべきものは協力する、止めるべきものは止めるという発信力を日本で形成する上においては、最大野党の民主党が強いリーダーシップを持って臨んでいただかなければいけない。日本の立場から友情あるアメリカに対してアドバイスをし、われわれ自身も行動していくことが必要です。この5年間で壊されたとは言え、日本は議会制民主主義国家なのですから、大政党を率いる小沢代表の責任は極めて大だと思いますよ。

日米関係の反省
成熟した民主主義を身につけよ



田崎 小沢先生にお伺いしたいのですが、今回アメリカの中間選挙で民主党が勝利を収めたことで、かなり世界の流れが変わってくると思います。日本に対する政策面でのスタンスも変わってくるでしょうし、日本のほうでも対米の諸々の政策について改めて考え直さなければいけないと思います。今までの日本の対米関係は少し軸足をアメリカに置きすぎていたような気がしますが、いかがでしょう。
小沢 ブッシュ大統領と彼の政策を支持、推進してきた人たちがアメリカ国民から強い批判を浴びた結果が今度の中間選挙でした。良し悪しは別にして、そういう国民の判断がきちんと示されるというところに、まだアメリカ民主主義の健全さが残っていると私は思います。
 しかし日本の場合は、アメリカについていくだけです。自分自身で考えて自分自身で判断することはせず、アメリカのご機嫌を損ねないように、アメリカの後ろをついていけばいいと考え、その時々の状況をうまく糊塗していくことだけに気を遣ってきました。そこに日本の問題の本質があると思います。日本自身がきちんとした考えを持った上で決断するのならいいのですが。
田崎 10年先、20年先を見ていないように思えます。
小沢 日本において最も深刻な問題は、選挙をしても国民のしっかりした判断がなかなか示されないことです。食べていけているからでしょうけれど、国民は現状に甘んじて、アメリカやその他欧米諸国のようにきちんとした意思表示をしません。
 だから、政権自体も本当に真剣に考えようという努力をあまりしない。その都度、適当にやっていけばなんとかなるだろうという形で日本の政治が行われている。つまり、結局のところ、政治家も含めてまだ日本人自身が成熟した民主主義の考え方を身につけていない。まだ、日本に議会制民主主義が定着していないということだと思います。
 最初に申し上げたように、戦前の価値観や体制は敗戦によってすべて否定され、それに代わって形だけの民主主義は取り入れられましたけれども、国民一人ひとりが自立して、自分自身で判断して自分自身で考えるというところが、まだ自分のものになっていません。それだけに日本の社会、政治の混乱はより大きくなっていると思いますね。
田崎 そうですね。今こそ、しっかりしたリーダーに出ていただかないと、この国はますますおかしくなってしまいます。先生の著作にリーダーなき国はいずれ滅びるとありますが、まさにそのとおりです。

政治の立て直し
国会では数が物を言う



田崎 来年の参議院選挙で日本の政治の流れは大きく変わると思います。日本の今の政治を立て直すためには具体的にどういうことから始めないといけないのか、何から始めるべきと亀井先生はお考えですか。
亀井 ある意味では、極めて簡単だと思いますよ。日本は政党政治とは言っていますが、では自民党とは何なのか、民主党とは何なのか、国民新党とはと言ったときに、国民が何か答えられない。もちろん自由主義社会ですから金太郎アメみたいに党首から国会議員、末端党員までを含めて意見が完全に一致することはあり得ないし、またそんなことがあってはならないと思いますが、今のように政党としてのレゾンデートル(存在価値)すら国民から見てわからなくなっている状況はいかがなものかと思います。
 さらに、同じ党内にいる国会議員にもそれがわからなくなってきています。この状況は早晩、思い切って解消しないといけません。今の日本の制度は議会制民主主義、政党政治という立場を取っており、独裁政治を許しているわけではありませんから、これを解消するには現に政治の場にいるわれわれが死力を尽くさなければいけません。そして、それにはやはり契機が必要であり、それは来年の参議院選挙で自公を過半数割れにすることです。これがなければ何事も始まらないですよ。
 国会は数の世界ですが、ただ足して過半数になればいいとか、引いて過半数を割ればいいとかいうことだけではなく、自民党が過半数を割って当事者能力をなくした後に、どのような新しい国家の軸をつくっていくのかということを考えて国民に示していかなければなりません。それにはわれわれ国民新党ももちろんですが、特に民主党党首にはがんばっていただいて、お互いに協力すべきことはきちんと協力していくしかないですね。
田崎 おっしゃるように、どんな高邁な思想があろうと理想があろうと政策があろうと、政治の世界は数が物を言いますね。
 しかし、先生お二人が手を握って協力し合うのであれば、何だってできると思いますよ。
亀井 私は30年前に警察を辞めて政治家を志して本当によかったなと思っています。自民党の中で大臣や政調会長も務め、やりたい放題のこともやらせてもらいましたし、そのときに生き甲斐がなかったわけではありませんが、今の比ではありません。もしもあのまま警察に残っていたら、今頃は切歯扼腕して「こんな世の中」と思っていても、一民間人としてできることは限られますからね。政治家として突撃できる立場に立っていることに、本当に私は恵まれた男だなと思っていますよ。
 私自身は微力ですし、国民新党も小さな政党ではありますが、来年の参議院選挙で自公を過半数割れにすることに全力を挙げて取り組むつもりです。
 協力体制については小沢代表に具体的なことについてもご相談申し上げたりしていますが、とにかくそのためには小異を捨てることを大胆にしていかないとなりません。政党ですから地方組織もありますし、いろいろなサポーターもいますし、党内にもいろいろな想いがあるかもしれませんが、そこにはそれぞれの党のリーダーが腹をくくって進んでいくということです。
 場合によっては「泣いて馬謖を斬る」くらいの覚悟をして決戦に向けて進んでいかなければ、むしろ足を引っ張りかねないような者を味方の中に抱えている状態では戦争はできません。馬謖を斬ることでこちらの戦力は減ることになるかもしれませんが、それで戦いに勝てるという場合も起きるわけです。その割り切り方をどのようにしていくかが、攻めるほうのリーダーには問われていると思います。
 守っているサイドはもはや満身創痍です。前回の衆議院選挙で刺客まで送って議員バッヂをつけさせないようにした当の相手に、今度は復党して参議院選挙を手伝ってくれということすらやるくらいの危機感を持っている。そういう党を相手にわれわれは戦うのですから、こちら側も相当な覚悟をして進みませんと、攻める一方だと思っていたら後ろから攻められていたということだって起きないとは限らないわけです。
 だからこそ、野党がそれぞれに小異はあっても選挙に向けて共同戦線を張る中で、お互いに党内の異論を抑えてでも進んでいくことが具体的には今一番大事なことではないかと思います。小沢代表はそういう面では大変なリーダーシップを持っていますから、私はその点については安心をしています。

参議院選挙に向けて
自公打破で革命的変革を起こす



田崎 小沢先生にお伺いします。これからの日本の政治の歩むべき道はどういう形が最も現実的であり、今の日本を立て直すためにはどうすべきであるとお考えでしょうか。
小沢 日本人は民主主義を完全に自分のものにしていないという話は先ほどしました。意識改革が一番大事だとは思いますが、自然と国民意識が変わるのを待っていては時間がかかります。民主主義社会の中で革命的変革を実現するためにはやはり、選挙で勝たなければいけません。
 日本人はどうしても論理的な思考が不得手です。情緒的な国民性を持っていますから、革命的変革を起こすことは大変なのですが、日本の政治・社会を変える最大のチャンスが来年の参議院選挙です。これはテクニカルな側面から見ても、非常に可能性が高いと言えます。
 そのためにも、亀井先生をはじめ皆さんと協力して、何が何でも自公の過半数割れ、われわれの過半数獲得を実現する。その一点にすべてをかける決意です。衆議院でどれほど議席を持っていても、与党が参議院で過半数を失えば、政権運営が事実上できなくなりますから、少なくとも自公政権をかなり大きく転換させることができる。そういう結果をつくれると思います。そこから政治あるいは社会全体の改革を始める以外に、方法論としてはないのではないでしょうか。
田崎 まさに全体をまとめ上げる豪腕のリーダーが必要ですね。そこで亀井先生にお伺いします。現実問題として、公明党だって必ずしもいつまでも自民党にくっついているわけではないでしょうし、小沢先生と亀井先生が完全に手を組めば、公明党も自然とそちらになびいてくるような気もします。
亀井 公明党については、宗教を基盤にした政党があっても私はいいと思います。創価学会の300万の会員も日本国民ですから、彼らの要望を公明党が吸い上げてそれを時の政府に反映をしていくのは当然のことです。ただ問題は、他党がそれにどう対応していくかということ。他党がそれに丸呑みされてしまうと、特にその他党が政権与党の場合にはその瞬間に政教一致が生まれてしまうわけです。日本には禅宗もあれば、キリスト教もあれば、いろいろな信者がいらっしゃるわけですから、一宗教団体の主張に飲み込まれることがない対応をいかにその時の政権与党の中枢である党がやっていくかということが重要です。
 私が自民党にいたときには、政教分離をきちんとし、公明党の意見を自民党がすべて受け入れるわけにはいかないということを前提に私は連立を認めたのです。それを踏み外して、選挙に応援してもらうからと何でも言うことを聞くようなことになっては、大変な状況が一気に生まれてしまいます。例えば、教育基本法という国民全体の教育の基本を決める法案について自民党の出しているものは事実上、公明党の主張によってつくられていて、自民党の中でさえ「民主党案のほうがいい」と言っている人もいるわけです。そういう状況の中で、それを無理やり国会で成立させていく姿は極めて危険だと思います。
 失礼な例えですが、公明党は自民党にとっての麻薬です。そして麻薬には痛みを消したりする効果がありますが、打ちすぎると命を落としてしまう。先日二つの補選がありましたが、特に大阪は民主党の府会議員がほとんどで、自民党の運動員はあまりいません。創価学会の学会員ばかりが必死になって選挙運動をした結果、それで自民党が勝ってしまったわけです。
 これで自民党が今まで以上に来年の参議院選挙で公明党におぶさり麻薬を打ちすぎるとどういうことが起きるのか。自民党地方区の候補者は全員が「比例は公明党」と言わされてしまいますよ。そうした場合、地方区で公明党支持者、創価学会から票がある程度は集まるかもしれませんが、公明党支持者の中から「自民党は自分だけ当選すればいいと思っているのか。比例も自民党が多いじゃないか」という批判が必ず出てきます。自民党支持者からも「比例は公明党」と言われては、やはりイヤになって公明党にも入れない、自民党にも入れないという層が大量に生まれてくる可能性があります。
 先ほども言ったように、今の自民党は前回の衆議院選挙で追い出した人たちに今度は帰ってきて手伝ってくださいと言っているくらいですから、来年はますます公明党頼みの選挙になってしまいますよ。そうなると、麻薬の打ちすぎで自民党はもうおしまいです。
 その自民党と一緒にいては公明党もおしまいです。公明党は自分の大きな支持団体だけではなく広範な国民の意見を自分たちの政策に取り入れていく努力が必要だし、また連立等を組む場合にも分をわきまえた要求をすることが必要です。それができなくなったら結局は、党として存在し得なくなる危険性もあるだろうと思います。
田崎 小沢先生は公明党についてはいかがですか。
小沢 宗教的な理念とか哲学をバックボーンにしている政党があっても構わないとは思いますが、宗教と党がイコールではよろしくないですね。今の学会と公明党の関係は、学会の影響力が政党としての公明党の独立性以上に強く、必ずしも感心できるものではないと私は思います。
 しかし、いずれにしても、来年の参議院選挙では公明党は自分の選挙もありますし、また5年前の参院選は自民党が非常に多くの議席を取った選挙でもありますから、選挙の具体的な状況から言っても、自公を過半数割れに追い込むことが十分に可能だと思います。その時に公明党がどうするかですが、結局はわれわれが強くなることが自公の連携を薄くさせることでもあるわけです。われわれが弱い限りはダメ。やはりわれわれが力を合わせて強くなれば、自然に自公の問題も解消すると思います。
亀井 代表に異論を言うわけではありませんが、来年の参議院選挙でわれわれが公明党に色目を使っても仕様がないと思いますよ。
小沢 それはそうです。
亀井 ただ残念ながら民主党の中に、公明党に色目を使わないと次の自分の衆議院選挙が危ないのではないかと考えている人がいますね。かつての公民(公明党・民社党)協力をまだ引きずっていて、次の選挙で公明党がこちらを応援することは絶対にあり得ないにもかかわらず、敵に回したくないと考えている。内部の敵の話を先ほどしましたが、そういう点は党首として制御をしていただかないと選挙にならなくなってしまいますよ。
 私は公明党の方に申し上げたいのは、やはり自分の党がある以上は党として正々堂々と選挙を戦うべきであって、票のバーターみたいな形で自民党との間にあまり無茶な選挙協力をおやりになりますと、自公が過半数割れをした後に「今度は仲間に入れてください」と言ってもなかなかそうはいかなくなる。やはり節度を持って自公協力をなさるほうがお得だろうと私は思いますよ。
田崎 いずれにしても、おそらくは新しい連立を先生方はお考えだろうと思いますが、その新しい連立の中にあるいは公明党も考えられるのではないでしょうか。
亀井 次の参議院選挙で自公が過半数割れをした後に衆議院解散に追い込み、一挙に自公を政権の座から追い落としていくという流れが一番ノーマルな展開だと思います。
田崎 参議院で大きく敗戦すれば当然そうなるでしょう。
亀井 その過程で、自民党支配ではない形で小沢代表や綿貫さんを含めた救国内閣をつくろうという中に公明党も含めて集まってくるというケースはないことはないだろうと思います。
 また、解散をしなくても、来年になりますと後2年くらいで今度の衆議院選挙が来てしまいます。どうせ参議院でもう法案が通らないのだからと、衆議院を解散せずに任期いっぱいまで続けるということもあるかもしれませんが、民意を問えという声が出てくる可能性はあります。
 郵政見直し法案等を含めてわれわれが出していきますから、その大きな巻き返しの中で「今の衆議院は何だ。あんな小泉劇場みたいなドタバタのもとで、憲法違反をしてできあがったような衆議院はおかしいのではないか」という状況が生まれますと、任期満了まで行けない可能性も私はあると思います。
田崎 そうですね。小沢先生は15年以上も前から総理大臣有力候補として全国の多くの方々からの期待を一身に集めてこられた方です。また、亀井先生は大臣経験も多く、常に国政の中枢にあり、長年にわたって怪腕を振るわれた実力者であります。
 このお二人が名実共に肝胆相照らして手を握られたら、これほど強力な政治的結束は決して他に見ることはできないと思います。内外共に困難な問題が山積されている今、この国の命運をかけたお二人のご活躍が切に望まれるわけであります。本日は本当にありがとうございました。

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