活動実績

新聞・雑誌等での亀井静香の発言

戻る

2007.7.23◎Kyodo Weekly
It's小(ショウ)タイム
国民新党 亀井静香代表代行

与野党逆転で良識の府に


 久間章生前防衛相は以前、米国のイラク戦争開始の判断について「間違っていたと思う」と話し、米国に対して毅然(きぜん)とした態度で臨んでいるのかなと思っていましたが、今回、米国による原爆投下を「しょうがない」と発言しました。とんでもない話です。
 わが国に対する国際法違反の行為を「しょうがない」とは一体どういうことか。イラク戦争の評価で、米国にきついことを言ってきたから、バランスを取ろうと思い、おもねったのではないか。国を守る責任者がそういう意識では問題がある。  ただちに久間氏を罷免しなかったのは、安倍晋三首相の歴史的な大間違い。首相の歴史観からしても、罷免ではなく、辞任という形にしたのは理解できません。
 私には7歳年上の姉がいましたが、広島で被爆者の救援にあたり、放射線を浴びてしまった。白血球減少症と診断され、1986年に57歳で亡くなりました。おやじも広島に救援活動に出掛けたため、放射線にさらされました。姉と一緒に救援活動に従事された方たちは原爆症に苦しみ、認定集団訴訟を起こしています。
 だれが考えても、米国が国際法違反の大虐殺を行ったことに対して、謝罪を求めるのは当然なのに、久間氏はまったく逆のことを言ってしまったわけです。
 閣僚の事務所費問題がまた浮上しましたが、赤城徳彦農相はちゃんと説明しなければならない。どういう経緯があり、現状はどうなのか。やましいことがなければ、きっちり公開すればいい。簡単な話です。
 領収書はすべてそろわないかもしれませんが、あるものだけでも国民に示せばいいんです。政治とカネの問題がこれだけ騒がれているのだから、政治資金規正法の規定ではどうだからということではなく、超法規的に対応しないといけない。そうしなければ、国民が許さないでしょう。
 参院選がスタートしましたが、選挙の結果、与野党が逆転すれば、国民新党が政策を示して「この指とまれ」という状況になるのは間違いありません。参院で野党が過半数を占めることになれば、さまざまな動きが出てくるでしょう。
 まず、国民新党が掲げる郵政事業の見直しが焦点になります。三事業一体で対応するとの内容の法案をつくり、これに賛成してもらえる政党と政策協定を結ぶことになる。年金・医療・介護制度の改革案についても、税で対応することを基本に各党と話し合っていく。補正予算を含めた地方や中小企業の格差是正対策、そして農村振興策についても、政策協議を進めていきます。
 与党過半数の衆院と、野党過半数の参院は、法案などの審議を別々に進めていく事態になるでしょう。参院では、野党提出法案が「野党の賛成多数」で可決、衆院へ送付されますが、衆院では、与党の反対多数で否決されてしまう事態が予想されます。一方、衆院では、政府、与党提出法案が「与党の賛成多数」で可決、参院へ送付されても、参院では、野党の反対多数で否決されてしまうことが想定されます。
 参院の与野党逆転で“野党の良識”が働くこととなり、参院は良識の府としてよみがえることになる。

※無断転載を禁ず


戻る

TOPに戻る

バックナンバー