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新聞・雑誌等での亀井静香の発言

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2008.12.1◎Kyodo Weekly
It's小(ショウ)タイム
国民新党 亀井静香代表代行

麻生アナーキー政権


 麻生太郎首相は11月19日、来年度の道路特定財源の一般財源化に関連して、地方に1兆円を交付税として配分する考えを表明しましたが、その翌日には「使えるんだったら交付税でなくても構わない」「自由に使えるなら何でもいい」などと修正しました。首相は、道路予算と税との関係をまったく分かっていないようです。
 自ら掲げる政策に確固たる信念と自信があれば、閣僚にも党側にも、トップダウンで従わせればいいだけの話。しかし、そういった強固な意志は感じられない。思い付きで言葉を発しているとしか思えません。
 麻生氏は同じ19日に開かれた全国知事会議で、医師について「社会的常識がかなり欠落している人が多い」と述べ、各地の医師会から抗議や反発の声が相次ぐと、翌日、発言は不適切だったとして撤回、陳謝しました。こちらの方は常日ごろ思っていることをうっかり言ってしまった失言のたぐい。しかし、世の中には言っていいことと悪いことがあります。漢字の読み間違いと同様、自らの非常識ぶりを露呈してしまいました。
 さらに、日本郵政グループ各社の株式売却について凍結する意向を示しましたが、その後、「一番安い時に何で売る?という話をしただけ」と語るなど、その言の軽さにはあきれ果ててしまいます。麻生政権は発足2カ月で完全なレームダック(死に体)に陥りました。もはや麻生首相に物事を決定する能力もなければ、決断力もない。与党の方も首相を必死でサポートしようという気持ちもありません。政府、与党とも“死んで”しまっている。
 麻生首相が任命したはずの閣僚が「首相の発言は不適切」「慎重にやってほしい」「国民に誤解のないようにしてもらわないと」など苦言を呈し、自民党の道路調査会長からも「いちいち発言を取り上げるわけにはいかない」などと言われる始末。2008年度第2次補正予算案をめぐっても、自民党の中堅・若手議員が臨時国会へ提出すべきだと首相官邸へ押しかけていく…。これではレームダックどころか、アナーキー(無政府状態)。
 第2次補正予算案の取りまとめには10日もかからないはず。首相は「政局より政策」と繰り返しており、1日も早く補正予算案を提出すべきです。
 野党は、08年度第2次補正予算案や法案の中身について徹底的に審議をし、政府、与党と真っ向から対決する道を進まなければなりません。逃げようとする首相の前に回り込んで、立ちはだからないといけない。やるべきことをやれと迫り、できないのなら首相問責決議を参院に提出して、総辞職か解散かを迫る。
 麻生政権はもはやドライフラワーと化してしまった。見た目は悪くないかもしれませんが、みずみずしさはなく、輝きを放つことはないでしょう。2代続けての首相辞任に伴う“成り行き”で首相になったツケが一気に回ってきている。
 公明党の意向に応える形で決定した定額給付金も、生活支援なのか、景気対策なのか、選挙対策なのか、政策意図がよく分からない。グラグラ、ユラユラ。自民党総裁選に4回も立候補した麻生氏ですが、「政権担当能力なし」。馬脚を現しました。

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