デイリースポーツ連載


一覧へ戻る

亀井静香美しき日本我が故郷を想う

昭和天皇の靖国神社参拝中止問題
信用できない富田メモ 政治的に利用するな!!

2006.7.27

A級戦犯分祀論

 8月15日の終戦記念日が近づく中、今年も靖国神社への参拝問題が激化している。更に日経新聞により「1988年当時の富田宮内庁長官のメモから、昭和天皇が靖国神社のA級戦犯合祀に強い不快感を示し、参拝を中止した」という記事が掲載されてからは、あたかもこれが事実であるかのように論じられ、A級戦犯の分祀論が加速している。
 ここはひとつ国民は冷静になるべきである。
 富田宮内庁長官は警察庁の大先輩であり、私は個人的にもよく人柄を存じ上げているが、大変見識のある立派な方である。あのようなメモを残すことなど凡そ信じられないし、それより何よりも、A級戦犯、B級戦犯、C級戦犯(そもそも戦犯とは極東軍事裁判で戦勝国によって一方的に言い渡されたもので、国内に於いては1952年の衆議院本会議に於いて公務死と認定されている)もまた戦場で亡くなられた戦士も皆「天皇陛下万歳」と叫んで亡くなっておられる。
 陛下が臣下であるそれぞれの人々に対しての善悪の判断をされ、不快感を示すことなど考えられない。もしそうであれば、その瞬間から「天皇」ではなくなられる。

天皇制軽んじるな

 私は富田長官のメモなるものは偽物であると確信している。今頃このようなものが出回り、政治的に利用されることは天皇制を軽んじることに他ならず、天皇陛下の大御心に添わないことである。
 私は政教分離を大義として、靖国神社に対し戦犯は分祀しろなどと政治が介入すべきではないし、又他国から口出しされることでもないと思っている。
 ただ前回もこの欄で主張したように、「浪花節が好きだからといって、一家の主が浪花節の嫌いな近隣の意を解せず、窓を開けて大きな声で浪花節を唸ったら、女房子供は近所付き合いが出来なくなる」のと同様、総理が参拝することによって国民感情を逆撫でされ、外交がうまくいかないと云うのであれば、殊更宣伝して煽るように行くことはない。

参拝は心の問題

 一国の総理としての自重も必要であろう。それこそ心の問題である。先人の尊い犠牲の上に成り立っている平和の礎を想い、感謝しつつ心静かにお参りしたいと思う。私自身は、毎年欠かさず伺っている。
 さて25日、国民新党は来年の参議院選挙の1次公認を発表した。青山丘氏、後藤博子氏、津島恭一氏、宮本一三氏の4人は皆経験豊かな即戦力である。必勝を堅く誓い合い、いざ出陣!我々と共に来年は必ず政界オセロを起こす。
 というところで読者の皆さん、大変申し訳ないが8月は筆休みいたします。9月からリフレッシュ?してお目に掛かりたいと思いますが、取り敢えずは4月から4ヵ月間拙い文にお付き合いいただいて、心からの感謝とお礼を申し上げます。
(国民新党代表代行)

次回は9月7日付

※無断転載を禁ず

一覧へ戻る

TOPに戻る

バックナンバー