デイリースポーツ連載


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亀井静香美しき日本我が故郷を想う

煽る世論、煽られる国民に不安
北朝鮮核ミサイル問題

2006.10.19

米主導で日本がついていくだけでは危険

独自の努力必要

 10月に入り、今年も残すところ2ヶ月有余、年を経るごとに1年が慌ただしく過ぎていくと実感。
 さて日韓首脳会談当日の10月9日のあっと驚くショッキングなニュースが舞い込んできた。北朝鮮の核実験強行のニュースは日本だけでなく、世界中にあらためて同国が東アジア地域情勢の大きな不安定要因であることを強調した。
 世界各国の核保有、とりわけアジア周辺地域の中国、インド、パキスタンも核を持っている中で、北朝鮮までもが核ミサイル開発をすることは我が国にとって直接の脅威であり、断じて許せない。
 しかし、私は現在の我が国の「悪者はやっつけろとばかりにイケイケドンドン」で煽(あお)る世論と、煽られる国民の風潮に不安を感じずにはいられない。
 16日、国連安保理において制裁決議が採択され、今後の制裁実行についても、アメリカ主導で日本がついていくだけでは危険であると考えている。アメリカは諸情勢から国家の威信を図るためにアフガニスタン、イラク攻撃等、過去10年に1度は戦争をしており、全て失敗に終わっている。
 勿論、この度の制裁には賛成だが、かつて日本がABC包囲網で石油一滴入らない状態に追い込まれ、到底勝ち目のない戦争を勃発したという、苦い経験があるだけに、船舶臨検等アメリカベースで制裁を実行し、北朝鮮を孤立化させることに慎重でなければならない。
 もし、北朝鮮が暴発した場合、我が国にノドンが降り注ぎ、その後アメリカ軍がICBM(大陸間弾道弾)で平壌を壊滅したって後の祭りである。
 アメリカは在韓米軍を危険に曝(さら)してまでも先制攻撃が出来ない以上、我が国は直接ノドンの攻撃に曝されるということを冷静に考え、アメリカ頼みの安全保障政策にあぐらをかいてはいられまい。北朝鮮が協議に応じてくる為の日本独自の努力が必要と思う。
 この騒動の渦中13日、わが国民新党は来年の参議院選挙に既に公認済みの1次公認に、新たな比例1名と大阪、千葉、群馬選挙区の計4名の2次公認を発表した。更に14、15日の両日研修会を開催し、わが党を強力に支援していただける宗教及び各種団体と郵政関係団体の代表者来賓を前に、全国から集まった同志がいよいよ我が国未来の雌雄を決する覚悟で、参議院選挙に向かうことを誓い、決起した。
 当日ご参加いただいたご来賓各位、又講師をお務めいただいた森田実先生、菊池英博先生、何れも我が国の現状に危機感を感じ、現政権やマスコミの風潮におもねない気骨のある方々である。同志一同、応援者の気骨に触れ、更に心を強くし、奮起した次第である。
(国民新党代表代行)

次回は11月2日付

※無断転載を禁ず

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