夕刊フジ連載
自民党総裁選勝利を確信
一部の新聞が「小泉純一郎首相の再選強まる」という記事を掲載していた。永田町の現状を把握していない憶測記事というしかない。
堀内光雄政調会長が総裁選出馬を見送ったことや、最大派閥・橋本派が自主投票となりそうなことを理由付けにしていたが、堀内氏は「反小泉で結束して結構だ」と断言しているうえ、「小泉支持」といわれる参院橋本派も多くは「反小泉」というのが実態だ。
日本列島にはいま、出口の見えない小泉不況、国民の安心感を揺るがすような社会不安が暗雲のように覆っている。
株価は最悪時よりやや戻しているが、実体経済は依然として弱く、失業率は過去最悪レベルで、大学を卒業しても就職できない若者が街にあふれている。一部大企業の業績はいいが、これは社員の生首を切るリストラを断行し、下請け企業が赤字になるほどツケを押し付けた結果だ。
こうしたなか、米国から飛来したハゲタカファンドが、日本人が延々と築いてきた資産を食いつぶし、一人でで荒稼ぎしている。首相は「改革は順調だ」と胸を張っているが、全国の中小零細企業は惨憺(さんたん)たる状況である。5年連続、3万人以上の自殺者が出ている。
治安の悪化や青少年の心の崩壊も深刻だ。小泉政権の2年間、凶悪犯罪が激増した半面、検挙率は急激に低下している。大人の社会の鏡といえる青少年たちの目を覆う事件も続発している。
まさに、世の中はいま「応仁の乱」のような状況だ。羅生門の鬼のようなごく一部の強者が、大多数の弱者たちをむさぼり食うような事態となっている。こんな国で本当にいいのか?
日本人はそれで幸せなのか?
この惨状を早く終わらせ、再び日本を輝き躍動するような国に再生させるには、九月の自民党総裁選で小泉政権にピリオドを打つしかない。全国の党員はもちろん、国会議員も「日本を衰退させてはダメだ。立ち上がるしかない」と熱く燃えている。派閥次元ではない、同憂の志による救国戦線を結集させる。
今月末には、反小泉の統一候補と党三役・外相候補を発表する。その名簿を見ればアッと驚くだろうが、期待感と安心感の持てるメンバーだ。私はすでに勝利を確信している。
読者の方々は「新聞報道と違う」と思われるかもしれないが、過去の自民党総裁選において、マスコミは小渕恵三総裁の誕生以外はすべてを外している。権力が続いている限り、その権力を否定できないのがマスコミの限界なのだ。
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