夕刊フジ連載

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亀井静香のこれから勝負だ!
【37】日本の未来のため徹底的に戦うゾ
2003.09.18

総裁選あと3日

 自民党総裁選は終盤戦に突入した。私自身が全国各地を回って遊説するとともに、同僚議員や後援者が中心となって、140万党員の方々に支援をお願いする電話をかけている。非常に素晴らしい手応えを得ている。
 やはり、地方には小泉不況で苦しんでいる人々が多い。「ひどい経済を何とかしてほしい」「小泉再選では困る」といった声が多数寄せられている。わが志帥会の電話調査では、50〜60%もの方々が私・亀井静香を支持してくれ、首相を支持していたのは10%以下だった。
 マスコミの世論調査では小泉支持が多いが、これは人口比から調査対象がどうしても都市偏重になるため。例えば、東京の人口は全国の10分の1だが、東京在住の自民党員は全国のわずか300分の1しかいない。世論調査には地方で本当に苦しんでいる党員の声が反映していないのだ。
 先週、東京都の石原慎太郎知事と一緒に名古屋と池袋で遊説したが、ものすごい反響だった。石原都知事も「亀ちゃん、おもしろい闘いになるぞ!」と激励してくれ、「問題提起は短い言葉でやるべきだ」「語尾までしっかり話せ」などとアドバイスしてくれた。さらにヤル気がわいてきた。
 こうした中、長年の盟友である野中広務元幹事長が今期限りでの政界引退を表明した。
 これは平成7年4月、石原都知事が衆院本会議場で行った議員在職25周年の演説で、「日本の将来を毀損(きそん)しかねない問題がいくつも露呈してきているのに、ほとんどの政治家はいかに自らの身を保つのかという最も利己的で卑しい保身の目的のためにしか動いていない」といって、突然、議員辞職を表明したのと同じ気持ちのようだ。
 今回の総裁選では、多くの自民党議員、それも党幹部やベテランと呼ばれる人々が、目先の利益(=大臣ポストや選挙など)のために、政策や政治手法がまったく正反対である首相の支持に走った。こんなことが許されていいはずがない。
 大体、小泉陣営は「内閣改造でのポスト」というアメと、「負ければ解散」「踏み絵」といったムチを使い分けて総裁選を戦っている。これこそ、自民党の最も古い体質であり、最も醜悪な部分ではないのか。政権政党がこんなことを続けていれば、自民党だけでなく日本もおしまいだ。
 先日、野中氏とじっくり語り合ったが、日本の未来のためにも徹底的に戦うことを誓い合った。政治家にとって命より大切な政策を捨てるようなことはしない。あと3日間、最後まで油断せずに総裁選を戦っていきたい。

※無断転載を禁ず

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