夕刊フジ連載

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亀井静香のこれから勝負だ!
【99】今年は多事多難な年に
2005.01.06

国民の未来のため身命を賭す決意

 あけましておめでとうございます。私は今年も物心豊かな「美しく力強い日本」を復活再建させ、国民の幸せと子々孫々の未来のため、身命を賭して発言・行動していく決意です。よろしくお願いいたします。

 新年を迎えて、平成17年のわが国について考えてみたい。

 まず、政府は昨年末、イラク南部サマワへの自衛隊派遣の1年延長に踏み切った。自衛隊が安全に任務を遂行できるのかどうかが焦点となる。

 日本の対米従属路線に反発して、国際的テロ組織アル・カイーダが2度にわたって日本国内でのテロ攻撃について言及しているが、これを防ぐことができるか否かは、治安だけでなく政治・外交すべてに圧倒的影響を与えるだろう。

 北朝鮮についていえば、小泉純一郎首相が2度にわたって屈辱的な訪朝をしたにもかかわらず。拉致被害者、横田めぐみさんのニセ遺骨の提供など、北は雑巾で顔を逆なでするような無礼な対応を続けている。

 とても経済援助をするような状況にはなく、場合によっては経済制裁を発動せざるを得ない、北との緊張が極度に高まる危険性もある。

 日本全土をほぼ射程圏内とする弾道ミサイル「ノドン」など、北の軍事的脅威を前にして、同盟国である米国頼みだけではダメだ。日本は独立国家として弾道ミサイルの脅威を防ぐ具体的努力をするとともに、核・ミサイル・拉致問題の包括的解決の道を大胆に進めなければならない場面もあり得る。

 経済面でいえば、最近の日本経済を支えてきたのは米中両国だが、今後、米国が「双子の赤字」解消に向けて自国経済を守るという姿勢を強めていけば、さらに輸出の足を引っ張る円高傾向に拍車がかかることになる。

 中国への輸出は好調で「3年後の北京五輪までは大丈夫」といわれているが、一部で中国経済のバブル化の懸念が出ているうえ、貧富の格差や民族・宗教的対立から中国国内で暴動が頻発しており、十分に注視する必要があるだろう。

 国内的には郵政民営化が焦点となる。「三位一体の改革」のように首相が腰砕けになればいいが、硬直したかたちで中央突破を図ろうとするなら、自民党との全面対決となり、大変な動乱が訪れることになる。

 いずれにせよ、多事多難な年になるのは間違いない。私は政治家として後世に恥じぬよう、躊躇することなく行動していきたい。

※無断転載を禁ず

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