夕刊フジ連載
最近、航空各社のトラブルが続発している。
今週21日、羽田発那覇行きの日本航空(JAL)機が高知沖を飛行中にエンジントラブルが発生して関西空港に緊急着陸したほか、15日には羽田空港に着陸したJAL機の前輪タイヤ2本が外れる事故があった。
全日空(ANA)でも先月、客室乗務員や地上職員の制服が?数着も紛失したほか、4月には子会社のエアーニッポン(ANK)機が小松空港で管制官の離陸許可を得ないまま滑走を開始していたという。
これ以外にもトラブルは続いており、航空関係者も尋常でない事態に危機感を感じている。いつ悲惨な大事故が発生しても不思議ではない状況といえるのではないか。
国土交通省でも大臣を先頭に、航空各社に行政指導や通達などで安全対策の徹底を指示しているが、私が会長を務める航空産業振興議員連盟もきょう24日、緊急の緊急総会を開いて対応を協議した。
続く航空トラブル
トラブルの詳細を検証したうえで、その原因が技術的なものか、管理上のものかを見極め、国交省と航空各社に安全運航を強く指示した。
航空業界もひどいが、最近は日本社会全体が弛緩している。
政界でも「COOL BIZ(クール・ビズ)」と称して、ネクタイを外して胸をはだけて、ホームレスと見間違えそうな服装の国会議員が国会内を闊歩している。
私自身、服装には無頓着で他人のことを言えたものではないが、服装の乱れは言葉や心の乱れにもつながる。最近の国会は、かつてなら審議が何日も止まりそうな答弁が許容されているが、嘆かわしい限りだ。
日々緊張感を持って国内外の問題に対応すべき国会が、こうしたダラけた状態でいいはずがない。
日本の社会全体が座標軸を失い、政治や行政、経済に対する信頼や自信を失い、社会的規律が緩んできている。航空各社のトラブル続発には、こうした背景があるのではないか。
【お知らせ】
亀井氏が多忙な政務の合間に描きためた油絵の個展が6月27日から7月3日まで、東京・丸の内の東京国際フォーラム B1ロビーギャラリーで開催されます。
同僚議員らが「趣味の域を超えている」と絶賛する油絵について、亀井氏は「重要なことを考えているときに描くことが多い。気分が落ち着き、不思議と考えがまとまる」と話しています。
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