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新潟県中越地震お見舞いとイラク人質事件の対応

 台風23号が大変な被害をもたらして日本列島を縦断し、その爪痕も回復する間もなく新潟県中越地震が発生し、今以て余震の続く中、懸命の行方不明者の捜索と救助活動が行われております。発生直後はこれほどの大災害及び余震が長期に亘るとは予測しておりませんでしたが、正に自然の恐ろしさにあらためて脅威を感じ、その中で頑張っておられる被災者の方々に心からのお見舞いを申し上げます。また救助活動に関わっておられる方々、ボランティア支援をされている方々に衷心より敬意の念と感謝を申し上げます。政府及び与野党を問わず全力を挙げて支援体制の強化と早期のライフライン等の復旧に努めなければならないと考えております。更に当面の支援だけでなく、発生を防ぐことが出来ないのであれば、被害を最小限度にする努力が必要であり、来年度の予算編成を含めてこれらの対策を講じる必要があると考えます。
 国内で天災による危機にみまわれる中、今度はイラクで憎むべき事件が起きました。私はもとよりアメリカのイラクへの攻撃に慎重を期し、又日本が自衛隊を派遣するのに反対し、衆議院本会議を欠席致しましたが、我々の同胞が武装組織に拉致され生命の危険にさらされている現在、自衛隊が現地の暫定政府及び外務省と連携を取りながら人質の救出活動にあたるべきと考えております。各国への協力要請は当然だが、自国の同胞が囚われているのに、他国頼りでは国民の生命を守るべき国家としても自衛隊としても屈辱的なことではないか。これは武力行使でなく国民の生命を守る緊急避難であると解釈致します。
 またテロ組織の要求に決して屈してはならないが、自衛隊派遣の延長についてはイラクの大量破壊兵器保持による大義がなかった以上、アメリカに追従する形での派遣は見直した上で、日本は世界の平和のため、イラク復興支援のためあらゆる努力をするべきであると考えます。
 尚、本日午後官邸に小泉総理を訪ね、災害復旧についての補正予算を早急に組むべきとの申し入れとイラクにおいて人質救出に自衛隊を活用すべきと強く進言致しました。

2004年10月28日 亀井 静香

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