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新年のご挨拶

 年頭に際し旧年中の御懇情に衷心より厚くお礼申し上げます。

 お蔭を持ちまして私の政治活動も32年の長きに亘りました。しかしながら地球規模で文明の反逆を受けている現在の状況を顧みると私が志した時より世の中が良い方に向かっているとは言い難く、未だご報恩に至っていないのは誠に不徳の極みであります。昨年我が国では東日本大震災で多くの方が犠牲となりましたが、10ヶ月を経て今尚東北の方達の苦難苦悩を払いのけることが出来ずにいることにも大きな責任を痛感しています。

 長引くデフレから脱却出来ない中で震災の十字架まで背負った国民に更に世界的な金融危機まで迫るという、正に文明の逆襲とも言うべき何重もの大波が押し寄せている今こそ、政治がしっかり機能しなければならず一刻の猶予もありません。今政治がするべきことは財政再建の名目で財務省の言いなりになって国民から搾り取ることではなく、何とか踏ん張って自分の力で生き抜こうとする人を守るために盾となり、大きな傘を差し出すことだと思っています。ですから国民新党は現状での消費増税には断固反対し、これを阻止します。

 昨年末に中小企業金融円滑化法を再延長させることが出来、ほっとしたのも束の間、これはしょせん一時しのぎでしかないことは十分承知しています。それ故私が金融大臣の折一年という時限立法にして、その間に思い切った経済対策を実行し、景気を回復するつもりでした。それが出来なかったことは無念ではありますが、何とか頑張って事業を続けようという方々に多少の助けになれば、また延長の間に少しでも景気を回復させ、再起のきっかけがつかめればとの思いでおります。

 「大日本豊 秋津洲」(おおやまととよあきつしま)と日本書紀で歌われた美しい故郷を残すため、また再び日本人の魂を躍動させるために私はあらん限りの力を振り絞って志しの国作りに邁進して参りたいとの覚悟です。

 本年も引き続きお力を賜りますようお願い申し上げます。併せてご各位の一層のご健康とご多幸を祈念致しまして新年のご挨拶を申し上げます。

海鳴りよ 生き抜く人に 優しかれ 
秋津島根に こだまし満ちて

平成24年元旦 亀井 静香

※無断転載を禁ず

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