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アベノミクスは日本売りに過ぎない

私は安倍晋三総理を自民党時代より人柄の良さと、又父上の安倍晋太郎氏にはかつて私が安倍派に所属し、薫陶を受けたことからも弟のように思ってきました。最初の総理就任時は小泉前総理の政策を踏襲し、日本の社会及び経済構造を壊したまま終わってしまい、残念に思っていましたが再登板の機会を得、少なからず今度こそと期待をしていました。

しかしアベノミクスなる文言でマスコミにもて囃され、怪しい雰囲気が漂ったころから私はことある毎に本人、もしくは側近に「思い切った金融政策も良いがそれだけではダメだ。小泉改革以降、ガタガタにしてしまった社会・経済構造を腰を据えて立て直し、実体経済を良くしなければならないんだぞ」と何度も警告してきましたが、残念ながら予感は的中してしまいました。株価は(外国人投資家やヘッジファンドの日本株買いにより)急上昇、その後急降下し、現在はご承知の通りです。結局短期投資で儲けたのは莫大な資金力を持つ外国人投資家やヘッジファンドなどです。企業の業績が上がって実体経済が良くなったわけでなく、景気が良くなるかもしれないというムードと外国人買いで株価のみが上がるといった現状では、自国の市場に於いて日本の個人投資家が損をし、件の輩に荒稼ぎさせただけの結果となりました。

又、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用資産110兆円の大半を占める国内債券の割合を減らし、国内外の株式や外国債券の割合を高める運用割合の見直しを行ったのはつい先日のことでしたが、これによっても日本の大切な資産を外国へみすみす贈呈したようなものです。

又、TPPをはじめ尖閣や基地の問題、何れも現在の日本は経済は言うに及ばず防衛・外交もアメリカ次第という中で、自国の国民の幸せと国益を守れる政治を実践するためには今度の参議院選挙に於いて自公で過半数を許してはならないと意を決し、老兵ながら「みどりの風」の用心棒として只今奔走中です。

2013.6.19


老兵も 用心棒とは 如何なるも
国富(こくふ)の種を 捲いておきたし


亀井静香

※無断転載を禁ず

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