視点・論点

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70年の節目に思う

ピカッ!山波の彼方でキノコ雲が立ち上がった。

「白血球測る晩夏の渇きかな」

俳人の姉が二次被爆で死にました。

放射能はその場で命を取るとは限らない。

今、日本は一時的権力で、しかも一国会で抑止力を強化すると称して憲法解釈を変え、アメリカの都合の良いように安保条約の中身をガラリと変更しようとしている。

そんな無茶なことをしてアメリカが日本を今まで以上に守ってくれるのか?

義理人情で他国を守ってくれるか?

その都度、自国の国益に立って判断するのであり、条約とはそうゆうものだ。

かつて日本とドイツ・イタリアの三国同盟を結んで日本を救うことができたか?

逆に日本は悲惨な状況に突き進んでいったではないか。

針の穴を通すような難しいことだが、戦争をしないで国際紛争を解決していくということが、戦後日本の国是であったはずだ。

政府が後方支援と言っているが、前方後方は敵側と協議して決められるのか?

又アメリカ兵が目の前で攻撃をされているのを危険だからといって、日本が途中で引き揚げられるか?

そんなことをすれば逆に日米関係に重大な亀裂を生じさせることは明白だ。

そして、遠く異国の地で戦死する自衛官の魂が靖国神社にも祀られないということが起きようとしているのだ。

キノコ雲が見えた小学校は今年廃校になる。

同じ廃墟の中から一緒に立ち上がった日本は現在、東京一極集中が極端に進み、地方は枯れ果ていないか?

国民の格差が拡大している。

日本という国は本来みんなで助け合い、みんなで幸せになっていく国柄であったはずなのだ。

今、我々は大きな曲がり角に立っている。

なんとしても食い止めなければならない。



忘れ得ぬ あの日の雲と 姉が詠む
悲しき道は 繰り返すまい


2015.8.6            亀井静香

※無断転載を禁ず

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