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トランプ氏との会談

一昨日夜ニューヨークから帰国した。
次期大統領のドナルド・トランプ氏と当初選挙中の7日にニューヨークで会談できるとの連絡を受けて6日に訪米し、接戦で選挙日程が流動する中で待機していたが、当選後はやはり政策課題についての会談を行うのは難しいと判断して帰途に着いた。

私は当選が確定する前にトランプタワーの選対本部に赴き、トランプ氏側と会談の政策課題について調整した。
その結果、第一に安保ただ乗りという在日米軍の経費の問題についても日本側がきっちりと対応している事が解った、もう1つ日韓は核武装をしろという事は今後言わないので、この2点を議論から外して欲しいと選対本部長を通じて伝えて来た。
当選後も水面下での本人との会談の機会を図ったが、次期大統領になった時点で非公式とはいえ政策について議論をするのは適当ではないとトランプ側が判断した模様で、断念せざるを得なかった。

さて選対本部を訪ねた折、スタッフに案内されて大勢のボランティアが日本の選挙と同じように電話掛けをしているところを訪問した。
日米問わずあらゆるメディアはヒラリー優位だが、私はヒラリー氏は真綿で首を絞めるような形で来るけれど、トランプ氏は直球勝負で来るので日本にとっては対応しやすいと判断し、その場で「私は13回選挙をしたが一度も落選したことがない。皆さんの力で、きっと勝てるぞ!」と激励の演説をしたところ、物凄い歓迎を受けた。

トランプ氏との会談を本年5月から考えており、現在の世界情勢、アメリカの状況からトランプ氏が当選する確率は非常に高く、このまま氏の発言を容認するわけにはいかないと、あらゆる手を尽くしてトランプ氏サイドとの接触を図り、7日の午後7時にニューヨークでの会談設定となった。
トランプ次期大統領と私の会談は実現出来なかったが、来年ホワイトハウスに入るであろうトランプ氏の側近達と会い、ニューヨークという中心で大統領選の混乱の中、現在のアメリカの縮図を身をもって感じる事が出来たと得心している。

安倍総理との会談も設定され、今後は日本に対する理解を深め、対等で新たな日米関係を構築して欲しいと願っている。

平成28年11月14日


亀井静香

※無断転載を禁ず

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